T細胞リンパ腫と診断された方、ご家族の方へ。
病型によって進み方や治療が異なるため、詳しい診断をもとに一人ひとりに合う治療を考えます。

T細胞リンパ腫とは

T細胞リンパ腫は、免疫の働きを担うT細胞ががん化する悪性リンパ腫です。
リンパ節や脾臓、皮膚、消化管など、病変が現れる場所はさまざまです。
末梢性T細胞リンパ腫や未分化大細胞リンパ腫など複数の病型があり、進み方にも違いがあります。
このページでは、末梢性T細胞リンパ腫を中心にご案内します。[1]

みられることのある症状

リンパ節の腫れ、発熱、寝汗、意図しない体重減少、強いだるさなどがみられます。
皮膚の発疹やかゆみなどを伴う病型もあります。
どこに病変があるかによって症状が異なるため、診察では体の変化やその経過も詳しく伺います。[1]

診断と治療方針を決める検査

リンパ節や病変の組織を採る「生検」で、細胞の形や目印となるたんぱく質などを調べ、詳しい病型を確認します。
CTやPET/CT、血液検査などで病気の広がりや全身状態を評価します。[2]

病型の区別には専門的な病理検査が重要です。
必要に応じて遺伝子やウイルスに関する検査、骨髄検査などを組み合わせ、治療方針につなげます。[3]

病型に合わせた治療

抗がん薬などによる薬物療法を中心に、詳しい病型、病気の広がり、年齢、全身状態を踏まえて治療を選びます。
病型や細胞の特徴によっては、抗体薬などを組み合わせることもあります。
治療中は検査で効果と副作用を確認し、必要に応じて方針を見直します。[3]

一部の患者さんでは、治療への反応や再発の状況などを踏まえて、自家・同種造血幹細胞移植を検討することがあります。
移植を行うかどうかは、期待される効果と体への負担を含めて判断します。[3]

治療と暮らしを一緒に考える

治療が続く中で、感染症への備えや食事、体力の変化、仕事やご家族のことなど、気になる点をお聞かせください。
治療後も病気の状態と体調を確認し、患者さんとご家族が大切にしていることを伺いながら、継続して診療と支援を行います。

受診・ご紹介について

当院での詳しい検査や治療をお考えの方は、まず現在の主治医・かかりつけ医に、当院への紹介をご相談ください。
紹介状の準備や初診の予約、受診当日の持ち物は、受診案内でご確認いただけます。

参考文献・参考資料

  1. Pileri SA, Tabanelli V, Fiori S, et al. Peripheral T-Cell Lymphoma, Not Otherwise Specified: Clinical Manifestations, Diagnosis, and Future Treatment. Cancers (Basel). 2021;13(18):4535. DOI: 10.3390/cancers13184535.(末梢性T細胞リンパ腫の総説)
  2. Cheson BD, Fisher RI, Barrington SF, et al. Recommendations for initial evaluation, staging, and response assessment of Hodgkin and non-Hodgkin lymphoma: the Lugano classification. J Clin Oncol. 2014;32(27):3059–3068. DOI: 10.1200/JCO.2013.54.8800.
  3. d’Amore F, Federico M, de Leval L, et al. Peripheral T- and natural killer-cell lymphomas: ESMO–EHA Clinical Practice Guideline for diagnosis, treatment and follow-up. Ann Oncol. 2025;36(6):626–644. DOI: 10.1016/j.annonc.2025.01.023.(欧州ESMO–EHA診療ガイドライン)